1997年の第1作『時計じかけの摩天楼』から、2025年の最新作『名探偵コナン 100万ドルの五稜星(フラッシュバック)』まで、劇場版『名探偵コナン』は数多くの名作を世に送り出してきました。ここでは、その各作品における「監督」と「脚本家」を一覧でまとめました。
🎬 劇場版『名探偵コナン』 監督・脚本家一覧
公開年 | タイトル | 監督 | 脚本家 |
---|---|---|---|
1997年 | 時計じかけの摩天楼 | こだま兼嗣 | 古内一成 |
1998年 | 14番目の標的 | こだま兼嗣 | 古内一成 |
1999年 | 世紀末の魔術師 | こだま兼嗣 | 古内一成 |
2000年 | 瞳の中の暗殺者 | こだま兼嗣 | 古内一成 |
2001年 | 天国へのカウントダウン | こだま兼嗣 | 古内一成 |
2002年 | ベイカー街の亡霊 | こだま兼嗣 | 野沢尚 |
2003年 | 迷宮の十字路 | こだま兼嗣 | 古内一成 |
2004年 | 銀翼の奇術師 | 山本泰一郎 | 古内一成 |
2005年 | 水平線上の陰謀 | 山本泰一郎 | 柏原寛司 |
2006年 | 探偵たちの鎮魂歌 | 山本泰一郎 | 柏原寛司 |
2007年 | 紺碧の棺 | 山本泰一郎 | 柏原寛司 |
2008年 | 戦慄の楽譜 | 山本泰一郎 | 古内一成 |
2009年 | 漆黒の追跡者 | 山本泰一郎 | 古内一成 |
2010年 | 天空の難破船 | 山本泰一郎 | 古内一成 |
2011年 | 沈黙の15分 | 静野孔文 | 古内一成 |
2012年 | 11人目のストライカー | 静野孔文 | 古内一成 |
2013年 | 絶海の探偵 | 静野孔文 | 櫻井武晴 |
2014年 | 異次元の狙撃手 | 静野孔文 | 古内一成 |
2015年 | 業火の向日葵 | 静野孔文 | 櫻井武晴 |
2016年 | 純黒の悪夢 | 静野孔文 | 櫻井武晴 |
2017年 | から紅の恋歌 | 静野孔文 | 大倉崇裕 |
2018年 | ゼロの執行人 | 立川譲 | 櫻井武晴 |
2019年 | 紺青の拳 | 永岡智佳 | 大倉崇裕 |
2021年 | 緋色の弾丸 | 永岡智佳 | 櫻井武晴 |
2022年 | ハロウィンの花嫁 | 満仲勧 | 大倉崇裕 |
2023年 | 黒鉄の魚影 | 立川譲 | 櫻井武晴 |
2024年 | 100万ドルの五稜星 | 永岡智佳 | 大倉崇裕 |
2025年 | 隻眼の残像 | 重原克也 | 櫻井武晴 |
✍️ 総評と考察
初期シリーズでは「こだま兼嗣 × 古内一成」コンビが鉄板で、ミステリー要素の濃い安定感のある作品が続きました。
個人的には、こだま兼嗣監督の作品が特に好きで、緊張感と温かさが同居する演出が印象的です。『時計じかけの摩天楼』や『瞳の中の暗殺者』といった作品は、何度観ても色褪せない名作だと感じています。
一方で、シリーズの中で初めて「正直つまらない」と感じたのは2007年の『紺碧の棺』でした。ストーリーのテンポやキャラクター描写に物足りなさを感じてしまい、当時は少し残念な印象が残りました。
また、2008年の『戦慄の楽譜』から2012年の『11人目のストライカー』までの数作についても、個人的にはあまり楽しめなかった印象があります。映画は監督の手腕が全てだと思っていましたが、今振り返ると脚本の重要性も非常に大きいのだと感じさせられます。
中期からは「山本泰一郎」や「静野孔文」監督が台頭し、アクション要素やラブコメ要素の強い作品も増えていきます。
そして近年は、「立川譲」や「永岡智佳」などの新世代監督がメインを務め、迫力ある映像演出や、黒の組織との直接対決といったストーリーの深堀りが進んでいます。
脚本面でも、「古内一成」の後を継いだ「櫻井武晴」や「大倉崇裕」がそれぞれの個性を発揮し、シリーズを彩っています。
劇場版コナンは、監督・脚本家の個性が色濃く反映されるのも魅力のひとつ。作品ごとに異なる作風を感じ取ってみてはいかがでしょうか?